“I Do Not Know, but this is My Best Guess”

Message from ラッセル・エルワンガー — タワージャズ最高経営責任者& TPSCo会長

 

先日のレビュー会議でのことです。私自身よく精通している、ある話題が持ち上がりました。これは楽しい会話ができそうだと、私はその話題を持ち出した本人に質問を投げかけました。しかし、彼の答えは不正確どころか全く不適切なものだったのです。

その後、役員数人で会議の内容と次のステップについて議論していた時、私はその話題を再び持ち出してこう言いました。「あまり頻繁ではいけませんが、わかりませんと自信を持って言える人は尊敬できますね」と。これに対し、役員の一人で私がとても尊敬している人がおっしゃいました。「わかりません、でも私なりの考えはこうです、と言えればもっと良いですね」

すばらしい意見です!

なぜこれがすばらしいのでしょうか?

  1. 誠実さが伝わります。

  2. その人がどこまで詳しくわかっているかを判断できます。

  3. 質問してくれた人に対する配慮が表れています。

  4. 自分にもわからないことがあるときちんと認めていることがわかります。

  5. わかっていることから推測し、それをもとに対応することで、「わかりません」と言って話を終わらせるのでなく何らかの方向性を与えるという、思考の深さと幅広さを示しています。

  6. 間違いを恐れない、前向きさと挑戦したいという気持ちが伝わります。

    この6つを持ち合わせた人は信頼が置けます。社員全員がこれを具現化したら、どんなにすばらしい会社になるでしょう!

 

人生の歩みとともに

人生は、答えがわからない、わかり得ないという状況の中で決定を迫られることばかりです。仕事においては、それぞれの業務の中で、戦術・戦略的な経営上の意思決定において、あるいは人を育てる時などにこうしたことが起こります。プライベートでは、愛する人や友人に助言をしたり、キャリアの選択をしたりする時、優先したいことと時間的な制限などの条件が相反して、どうすべきか判断できないことがあるでしょう。些細なことから長期的な結果を伴う「決死の覚悟」で臨む大切な節目まで、その時下す決断の重大さもいろいろです。

誰の人生にも何度か訪れる「運命を左右する」重大な局面で大切なのは、実行に裏打ちされた経験を持ち合わせていること、多様で深い知識があること、自信と勇気、曇りのない誠実さを持っていることです。そうすれば、100%確信をもって次のように言えるでしょう。

「正解はわかりません。しかし、綿密な準備をもとに私なりに最善の判断をしました。判断したからにはそれに向けてベストを尽くすつもりです!」と。そして、神様はそれをプラスに見てくださるのだと「わかる」こともまた、とても大切なのです。