TECHNOLOGY FOCUS

CMOSイメージセンサ(CIS)技術をリードする

Update from Dr. Avi Strum, Sr. VP and GM, CMOS Image Sensor Business Unit

タワージャズがマシンビジョンで提供する技術、顧客基盤、日本における世界最小グローバルシャッターピクセルを採用したビジョンおよび産業用カメラの次世代開発

マシンビジョン(産業用カメラ)センサ市場は、タワージャズがこの10年間にわたり尽力してきたCIS市場の一つです。今日、タワージャズはハイエンド・マシンビジョン市場においてピクセル技術の世界的リーダーとされています。マシンビジョンは非常に広範囲にわたり急成長をしている分野で、食品工業、製造ラインでの検査(例:液晶パネル検査)、ITC(intelligent traffic control、高度交通管制システム)のスピードカメラにまで利用されています。MarketsandMarketsの調査によると、マシンビジョン市場は2015年の80億8千万ドルから、2020年には125億ドルにまで成長し、その間のCAGR(年平均成長率)は9.1%になると予測されています。

これらマシンビジョンのアプリケーションの共通点は、GS(グローバルシャッター)ピクセルを採用した極めて高速なセンサです。ラスタースキャン方式のみで被写体を一列ずつキャプチャーしていく標準的なピクセル(ローリングシャッター)とは異なり、GSピクセルでは全体像を一瞬でとらえることが可能になります。グローバルシャッターを使用しない場合、撮影する際に被写体が高速に動いていると、まっすぐな線に「歪み」が生じるなど、不自然なアーティファクトが発生します。そのため、対象物が高速で移動するような産業用アプリケーションにはグローバルシャッターしか使えないのです。

タワージャズが開発してきたGSピクセルおよびピクセル技術は現在、e2v、On Semiconductor、CMOSISなど、グローバルシャッター機能を搭載した産業用ビジョン市場向けセンサの主要プロバイダーによって採用されています。さらに、ジェスチャーコントロールおよびジェスチャー認識センサ市場全体でもグローバルシャッター技術を必要としており、こうした用途がこの特定の市場セグメントの急成長を促進しています。

製造性
現在稼働中の技術は、IS11プロセスによって拡張されたタワージャズの0.18umプラットフォームですが、この技術では画素サイズが3.5ミクロンまでに限られ、特に高解像度や高フレームレートになるとデジタル回路での電力消費が増大します。

次世代技術へのロードマップをお客様に提供するため、当社は、TPSCoの優れたCISプロセスを採用し、新井工場の110nmプロセスでのグローバルシャッター技術の開発に着手しました。お客様もこの開発に大きな期待を寄せており、当社は新たなグローバルシャッターピクセル関連技術に向けた取り組みを急速に進めています。これは、さらなる小型化はもちろん、より小さなダイサイズでデジタル回路の消費電力低減を実現するセンサ設計を可能にするものです。さらに、画素サイズが小さくなっても、当社の現在の設計と比較してピクセル性能、特にシャッター効率の向上が見込まれています。

この新しいプラットフォームは既にお客様に設計していただける環境が整っており、2017年第1四半期には生産に向けた認証も完了する予定です。並行して、本技術をイスラエルのFab 2に移管し、お客様向けに大型センサ(スティッチング)やデュアルソーシング体制を整えていく予定です。どうぞご期待ください。

詳細についてのお問い合わせは、下記までご連絡ください

Dr. Assaf Lahav, Senior Principal Engineer, 

assaf.lahav@towerjazz.com 

または

info@towersemi.com.