TPSCO HIGHLIGHTS

TPSCo—Production and Technology Updates

ガイ エリストフ—TPSCo CEO

2016 is the year that TPSCo truly “breaks out” and establishes itself as a fully operational International Specialty Foundry.

2016年は、TPSCoが真のグローバルスペシャルティファンドリとして生まれ変わる、まさに勃興の年です。今年は事業の拡大、将来への期待、新しい挑戦などがたくさんあり、大変有望な一年になるでしょう。当社の活動が市場に受け入れられ、関連する生産が順調に開始されています。現在、生産量はTPSCo設立時と比較して約65%増加しています。2年前に予想していたより多くの新しいサードパーティのお客様と多くの契約を締結させていただいております。

当社は主として、300mmではRFSOIとRFCMOS, 200mmでは低Rdsonを実現するスケーラブルなBCDmosパワーマネジメント技術、ディスクリートトレンチMOS に注力しています。またイメージセンサでは200mm、300mm共通に車載や産業向けグローバルシャッターや高感度NIRセンサなどに注力しています。

TPSCoの3工場の概要

富山県魚津市の300mm工場では自社の保有する28nmからの最先端テクノロジーを利用し、世界最高のRon*Coff<90fsを誇る RFSOI、110GHzをサポートするRFCMOS、世界をリードするイメージセンサを開発しています。一方、新潟県妙高市の新井にある200mm Cu配線対応工場ではお客様専用プロセスの導入やグローバルシャッター技術を開発・導入しています。富山県砺波市にある大規模な200mm工場では、ファブライトやIDMのお客様向けに、多くのカスタマイズされたプロセスで生産を行っています。当社のTS18PMとして知られている0.18um BCDmosプロセスは2016年1月にすべての信頼性確認が完了し、すでに業界をリードするお客様に多くの試作品をお届けしています。ファンドリ顧客契約は2015年第3四半期に100件を超えました、さらにお客様の製品品種数は2015年の第3四下半期だけで2倍に増加しています。

CMOSイメージセンサ(CIS) テクノロジー

TPSCoは監視、車載、デジタルスチルカメラ、産業や医療など、非常に幅広い用途に既に数多くの高性能な画素性能を持つイメージセンサ製品を提供しています。高ダイナミックレンジセンサを要求されるお客様には、ブルーミングを最小限に抑制しながら、高飽和特性を有する設定変更可能なピクセルを提供しています。セキュリティ分野のNIRセンサは現在、成長市場です。TPSCoは現在110nm CISプロセスにおいて、850nmの波長で量子効率20%を実現し、かつ低クロストークを特長とする画素を提供しています、さらに2016年には65nm CISプロセスで25%まで量子効率を向上した近赤外線用画素を提供していく予定です。このほか産業用途等のアプリケーション向けに低ノイズ性能に優れた6トランジスタ型グローバルシャッター技術も2016年中にお客様に提供を開始する予定です。

RFSOI / RFCMOSテクノロジー

昨年の9月にプレスリリースでお知らせしたとおり、TPSCoは300mm RFSOIプロセスにおいて世界最高性能の<90fsを誇るRon-Coff(オン抵抗xオフ容量)性能を達成しました。既に、この技術を利用した2.5V RFスイッチプロセスの(PDK)のリリースを開始しています。2016年の第2四半期には、RFフロントエンド・ソリューションのためのデュアルゲート1.2V/2.5VのPDKをリリースする予定です。さらに、65nmプロセスを用いたミリ波RFCMOS技術PDKもリリースを開始しました。このPDKでは膜厚3.3umの低抵抗Cu配線を用いたインダクタ設計キット、伝送線路PCell、110GHzまでモデル化された2.5fF/um2のMIM容量を備えています。

パワーマネジメントプラットフォーム

少ないマスクで業界最高性能のRdsonを実現する高電圧0.18umのスケーラブルなBCDMOS技術を、2014年から2015年にかけタワージャズからTPSCoに移管しました。すでに多数の製品試作・少量生産を実施してきており、本格量産も2015年第4四半期から開始しました。主なプロセスは2種類有ります。中電圧用非絶縁エピプロセスとLEDドライバや、高圧ドライバのような高電圧駆動や負電圧アプリケーションのための完全に絶縁された特性を有するNBL層付エピプロセスです。PDKはタワージャズのPDKと同一であり、充実した機能を提供しています。同じプロセスが異なる地域のタワージャズの工場で対応可能となり、お客様のためのビジネスコミュニティを提供します。民生用・産業用に続き2016年中頃までには車載用サポートも開始します。TS18PMをロジック専用に最適化したTS18SL、TS18SLの90%シュリンク版TS16SLも導入中です。さらに高耐圧ソースドライバ向けに18VのHVCMOSと1.8Vあるいは3.3Vのコアトランジスタを搭載したTS18HVと呼ぶデュアルゲートプラットフォームも開発しています。2016年は、さらに低Rdson版LDMOSデバイスを搭載した0.18umパワープロセスも導入する予定です。

TPSCo品質管理

TPSCoは集中した生産活動を通して優れた品質、高度なIPセキュリティ環境、トータルな顧客満足を提供するために尽力しています。

また、ISO9001とISO/ TS16949品質および車載向管理システム、および、35年以上にわたる継続的な車載向け部品の製造経験をもとに確固たる製造プロセスを展開しています。また、当社はISO27001、IEC15408に基づき、暗号化や電子マネーデバイスを製造しているお客様にも安全な製造環境を維持しています。

テクニカルグローバルシンポジウム(TGS)

また、2015年のテクニカルグローバルシンポジウム(TGS)を韓国、日本、米国でタワージャズと共催し、TPSCoの最新テクノロジーや製造での優位性をお客様や今後お客様になる可能性のある参加者の方々に直にご紹介することができました。私たちはこのシンポジウムを通して、TPSCoの将来性についてお客様の強い期待を感じました。さらなる飛躍のためにも、ファンドリのお客様のご期待やご要望にお応えし喜んでいただけるよう、さらに尽力してまいります。TPSCoはお客様の価値を最大限にするよう努め、確固たる国際的半導体ファンドリに転換しているところです。

引き続きご期待にそえるよう、最善を尽くします!