光を恐れないで!

By: Dr. Samir Chaudhry,  Director, TowerJazz Design Enablement   |  March 25, 2019 

「子供が暗闇を恐れるのは理解できるが、大人が光を恐れるのは全くの悲劇と言うほかない」- プラトン

私たちタワージャズは“光”を全く恐れません!当社は世界初のオープンなシリコンフォトニクスプロセス である  PH18を提供しています。シリコンフォトニクスは光ファイバー通信、車載用LiDAR、バイオセンシングなどのアプリケーションにおいて、今日の急速なイノベーションを推進するプロセス技術です。この技術により、従来のアルミや銅によるIC配線に比べ短時間で多くのデータを転送、処理することができます。

お客様向けにPH18プロセスを実用化する鍵となるのは、設計の自動化、モデル、プロセス技術の密接な相互関係を活用してパフォーマンスを最大化し、コストと市場投入までの時間を最小化するという当社の能力です。

 

当社は、大手EDAベンダーとのパートナーシップにより、10年以上にわたるエレクトロニクス分野での設計プラットフォーム構築の経験[1] をフォトニクスに応用してきました。この経験はフォトニクス設計の自動化が手探りの時期にあるため特に重要です。

フォトニック設計者は通常、マニュアルまたはコードベースのレイアウト生成を備えたドラッグアンドドロップ方式の回路図合成に、限定的なLVSまたはDRC検証機能を持つPCベースのプラットフォームを使用します。しかし、フォトニクスの世界に参入しようとしている電子回路設計者の方なら、レイアウト合成と検証が相当程度に自動化された高度なカスタムデザインツールを使用するのに慣れているでしょう。そのため、タワージャズの PH18は「一致したライブラリ」を持つ複数の設計プラットフォームをサポートするように構築されており、シリコンフォトニクス回路素子の豊富なライブラリ(waveguide、方向性結合器、グレーティングカプラ、MMI、テーパ、Geフォトディテクタ、変調器など)はファンドリによって参照ドキュメントに完全に定義されています。マルチプラットフォームPDKは、ゴールデンリファレンスを基に構築され、確かな互換性を有します。

タワージャズのシリコンフォトニクス関連のお客様は現在、設計を行うために3つの主要なPH18プラットフォームを使用しています。
  • Synopsys® PIC Design Suite: このプラットフォームは、OptSimによる回路図のキャプチャとシミュレーション、およびPH18用に設定されたOptoDesignerによるシームレスなレイアウト合成と検証を可能にし、PH18で唯一の「シングルベンダー」設計ソリューションを可能にします。このフローのライブデモは、先頃 OFC 2019 で発表され、本ツールのフォトニクス対応機能が紹介されました。
  • Cadence® & Lumerical Integrated electronics/photonic design automation environment: 回路図およびレイアウトの合成、検証用に良く知られたCadenceのVirtuoso®をベースにしたプラットフォームは シミュレーション用の Lumericalのデザインツールとシームレスに連携します。また、Cadence独自の検証用ツールである PVSはPH18用にカスタマイズ、サポートされています。 Lumericalツールは、PH18プラットフォーム用の導波路や他の光学素子の全波シミュレーションのためのMODEソリューションも提供します。タワージャズのSiGe BiCMOSとPH18プラットフォームでデザインされた電子回路とフォトニック回路の協調シミュレーションが、 先頃 DesignCon 2019 ワークショップで発表されました。これは本プラットフォームをフォトニック集積回路(PIC)の設計に使用するための優れた入門編です。
  • Mentor Tanner L-Edit Photonics: このレイアウトドリブンのプラットフォームは、L-Editの特別なフォトニックルーティングツールと幅広く設定可能なセルライブラリに基づいています。これは、設計者が描いたパスがボタンのクリックで実際の素子に変換されるよう、関連するライブラリの素子(waveguideやbendsなど)とシームレスにリンクします。レイアウト完成後は、 LumericalのINTERCONNECTツールでのシミュレーション及び、Mentorの革新的なCalibre equation-based Design Rule Checking(eqDRC)での検証が可能です。Calibreは、PH18プラットフォームのテープアウト用のサインオフツールです。

革新的なソリューションで進化する市場ニーズをサポートすることに重点を置き、タワージャズのデザインイネーブルメントチームは、今後数ヶ月から数年にわたって最先端のEDAプロバイダーと連携し、よりチャレンジングな設計ツールが要求されるレーザーアタッチやエッジカップリングスキームを含むべく、PH18プラットフォームを強化していきます。

当社の先進のIC設計についてより深く学びたい方は、ぜひ当社のチームに参加して一緒に明るい未来を目指しましょう!

当社のデザインイネーブルメントサービスの詳細については、 こちら をクリックしてください。

[1] Samir Chaudhry & M. Racanelli, “Specialty Foundry technology and design enablement for RF, high performance analog, and power,” October 2010 Proceedings of the Custom Integrated Circuits Conference

Dr. Samir Chaudhry

Director, TowerJazz Design Enablement 

Dr. Chaudhry has been leading the Design Kit and Modeling activities for TowerJazz since 2008. Prior to this, he led the SPICE modeling group at Jazz Semiconductor. His research interests include RF CMOS and statistical modeling. He has worked with the Compact Modeling Council in developing industry standard compact models for circuit simulation. 

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