タワージャズと共に5G時代へ加速

By: Dr. amol KalburgeSenior Director RF & HPA Strategic Marketing    |  May 30, 2019 

5Gとは?

5G(第5世代移動通信システム)とは、将来における「つながり方」のパラダイムシフトに他なりません。単なる携帯ネットワークのアップグレードではないのです。5Gは高速化、大容量化だけでなく、超高信頼・低遅延通信(URLLC)も可能にします。

現在の4Gネットワークでは約30ミリ秒の遅延がありますが、将来5Gではそれが約1ミリ秒にまで短縮されるのです!遅延がそこまで小さくなると、数多くの新たなアプリケーションや全く新しい産業が現実のものになります。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)、自律走行車、遠隔医療や遠隔手術などはそのほんの一例ですが、いずれもつい最近までSFの世界の話でしかなかったものです。

5Gのネットワークアーキテクチャは世界中の膨大なM2M通信もサポートします。何十億ものセンサーや機器を安全かつ確実に接続することで、IoTがこれまで不可能だった規模にまで急速に拡大することになるでしょう。シスコ社は2021年にはグローバルネットワークのトラフィックが年間20ゼタバイト(1ゼタバイトは1021バイトす)を超えると予測しています。これほど膨大なデータをほとんど瞬時に処理するためには、通信各社はより高速な固定無線および光ファイバの通信技術はもちろん、ユビキタスコンピューティングとストレージアーキテクチャを高度なレベルで統合しなければなりません。実際、5Gはエンドツーエンドのネットワーク通信のパラダイムに変革をもたらすでしょう。

5Gを見据えたタワージャズの製品 

タワージャズは約20年間にわたりクラス最高の無線および有線のアナログシリコン技術を市場に提供してきました。業界大手各社は当社のSiGe、SOI、RFCMOS、MEMSの技術を用いてあらゆるエンドツーエンドのネットワーキング市場向けに不可欠な部品を製造しています。同じ業界のリーダーたちが差別化された5G製品の設計のために当社とその実績のあるプラットフォームに目を向けているのは驚くことではありません。 実際、当社は実績のあるRFおよびHPAプラットフォームを大幅に強化して製品の微調整を行うことで、様々な5G市場における難しい課題に対応しています。

こうした技術プラットフォームは、5Gネットワーク接続の種類によって(1)Sub-6GHz RF、(2)ミリ波、および(3)有線の光通信という 3つの大きなカテゴリに分類することができます。

1. Sub-6GHz RF:

新しい5Gの周波数帯は狭く密集したスペクトルの中で3Gや4Gの周波数帯と重複します。そのため、通信各社はキャリアアグリゲーションやMIMOなど最先端の帯域幅拡大技術や最新の変調方式などに注力して通信能力やネットワークデータレートの拡大を行ってきました。その結果、高い直進性、低インサーションロス(挿入損失)、低ノイズ、優れたパワーハンドリングを(言うまでもなく)最小限のフォームファクタで提供できるよう、シリコンRFフロントエンド技術に関して厳しい仕様が求められています。そうしたなか、当社のRFフロントエンド技術は以下のように5Gの課題を解決します。

Sub-6GHz RF Technology Features 

Benefit for 5G

Ultra-low Ron × Coff

Lower insertion Loss and higher Isolation → Longer battery life

High Power Handling

High Digital Density

Form factor reduction and ease of integration with antenna → Enables more functionality per mm2

Superior switch and LNA linearity

Enables advanced carrier aggregation and MIMO → Higher data rates

Ultra-low LNA Noise Figures

Reduces signal path NF → Longer range / cell coverage

Optimal trade-off for LNA integration → Best-in-class SiGe LNA for standalone and SOI LNA for integrated switch/LNA applications 

Advanced Integrated Passives

On-chip matching  →  Small form factor

Improved antenna tuning  →  Longer battery Life 

Best-in-class Design Enablement

1st pass success  →  Fast time to market

2. ミリ波 (24GHz ~ 100 GHz):

sub-6GHzの帯域幅と違って24GHz~100GHzの範囲の周波数帯ははるかに混雑が少なく、より広い帯域幅、つまりより高速なデータレートが可能になります。しかし大気中や遮る物体がある場合、ミリ波の信号にはその伝送の質と距離に課題があります。そのため、通信各社はビームフォーミング(フェーズドアレイ向け)やMassive MIMOといった高度な技術を導入し、電波の出力を過度に上げたり直接的な見通し線への依存度を下げたりする必要なく放射電力を特定の方向に導くようにしています。超低ノイズと高出力を実現するタワージャズのSiGeテラビットおよび先進的なRF-SOIプラットフォームは、特定のユースケースやネットワークスライスに応じたミリ波のTx/Rx通信向けにカスタマイズされています。

mm-wave technology features

Benefit for 5G

High PAE vs. CMOS (in mm-wave bands)

High Tx Power → longer range / cell coverage

Ultra-low LNA Noise figure

Best-in-class Noise Figure (NF) at mm-wave  longer range / cell coverage

Advanced integrated passives

On-chip matching  →  Small form factor

Improved antenna tuning  →  Longer battery life

Best-in-class design enablement

1st pass success  →  Fast time to market

Integrated CMOS 

Low IC cost

3. 有線の光通信:

セル当たりのデータレートを飛躍的に高めることが期待される5G RAN(無線アクセスネットワーク)の導入には、フロントおよびバックホールにおけるより高い伝送能力が求められます。低遅延・高信頼性が必要になればなるほど、コンピューティングとストレージがクラウドからネットワークのエッジ近くまで入り込んでいくでしょう。結果として通信各社はネットワークアーキテクチャ全体を見直し、アグリゲーションとコアネットワークを100GbEへ、そして400GbEへとアップグレードしています。コンピューティングとストレージの機能がどこで発揮されるにしても、この5Gネットワークの柔軟性は光トランシーバー用ポートの需要を喚起するでしょう。タワージャズのSiGeテラビットプラットフォームはこのためのアプリケーション用にカスタマイズされており、25GbEおよび100GbEのネットワークにおいて世界市場で50%以上のシェアを獲得しています。また、当社の最新SiGeのテクノロジー・ノードはFt/Fmaxを300GHz超まで高め、400GbEネットワークに急速に採用されています。

Wireline Optical Technology Features

Benefit for 5G

High Ft/Fmax SiGe bipolar transistors

Higher speed optical components → Terabit ethernet

Full CMOS integration

Digital integration at competitive cost → system cost reduction through integration

Advanced Integrated Passives

On-chip matching → Small form factor

Full suite of Silicon Photonics components

Integration of Photonic circuits →  reduced form factor and power consumption as well as reduced upfront cost

Best-in-class Design Enablement and Co-simulation for SiGe and SiPho

1st pass success → Fast time to market 

タワージャズの5G関連技術の活用

まずは適切な技術(例えばタワージャズのシリコン技術など)を選択することです。タワージャズではお客様それぞれのニーズに最も合致する当社の技術力を最大限活用していただけるよう、あらゆる技術サポートを行います。当社が提供する5G技術に関してはPDKサポート一式、シリコン実証済みIPを含むEDAサポート、そして何よりもクラス最高の設計サポートをご利用いただけます。当社の総合的なデザインイネーブルメント・アプローチを活用することで設計段階での混乱を最小限にし、開発期間を短縮することができるでしょう。

次に来るものは?

5G革命は始まったばかりで、私たちはまだその緒に就いたばかりです。しかし、5Gで立ち止まっている訳でもありません。この市場は5Gの先へと進化を続けるでしょう。それを踏まえ、当社は未来のアプリケーションが求める性能を提供するMEMSや新素材を基盤とした次世代のスイッチ技術の開発に取り組んでいます。

タワージャズの専門家チームがIMS2019に参加!!

こうした新しい技術やタワージャズのクラス最高のデザインイネーブルメント・プラットフォームについて詳しく知りたい方は、当社ブース(#813)にお立ち寄りください。この展示会ではタワージャズによる5GおよびIoTのフロントエンド向けの集積シリコン技術におけるRFスイッチの設計についてのMicroAppのセッションも予定されています。Paul Hurwiz氏による講演は2019年6月6日12時15分からブース#200で行われます。

Dr. Amol Kalburge

Senior Director RF & HPA Strategic Marketing

Dr. Amol M Kalburge serves as Sr. Director of Strategic Marketing for TowerJazz and Head of the Automotive Program. He has held various positions of increasing responsibility at Jazz Semiconductor, including Director of Process and R&D Engineering and Manager of Device Technology. 

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